消防設備点検資格者特種とは|特殊設備の点検
消防設備点検資格者特種は、性能規定で認められた特殊消防用設備等を点検できる資格です。試験ではなく3日間の講習と32問の修了考査で取得し、5年ごとの再講習が義務。資格者数は800人(令和6年3月31日現在)と、3区分で最も希少な資格です。
消防設備点検資格者特種でできることは?
特種は性能規定で認められた特殊消防用設備等を点検できる資格。講習と修了考査で取得し、資格者数は800人と3区分で最も希少です。
試験科目と合格基準
- 講習・火災予防概論/消防法規(3日間講習の科目)
- 講習・点検制度/建築基準法規(3日間講習の科目)
- 講習・特殊消防用設備等概論・設備等設置維持計画(性能規定設備の概論と維持計画)
- 講習・電子工学/電気通信の基礎的知識(特種固有の基礎科目)
- 修了考査(消防法令8・設備概論16・基礎知識8)
- 合格基準:修了考査は各分類50%以上、かつ全体の問題数の70%以上の正解で合格(テキスト持込可)
- 試験時間:修了考査は2時間
- 試験形式:3日間の講習+2時間の修了考査
- 科目免除:甲種防火管理講習・防火対象物点検資格者講習・自衛消防業務講習の修了者、消防設備士、第1種・第2種の点検資格者免状の交付を受けている者などは申請により講習科目の一部が免除される(修了考査の免除はない)
免状区分ごとに点検できる設備
| 免状区分 | 点検できる設備 | 業務範囲 |
|---|---|---|
| 特種 | 特殊消防用設備等 | 点検 |
この資格に関わる数字
- 特種点検資格者の資格者数:800人(2024年3月31日時点)
- 修了考査の出題数:32問(2026年時点)
- 再講習の受講周期:5年(2026年時点)
特種でできること(特殊消防用設備等の点検)
消防設備点検資格者特種は、特殊消防用設備等を点検できる資格です。特殊消防用設備等とは、屋内消火栓設備や自動火災報知設備のように設置基準が一律に定められた通常の消防用設備等とは異なり、総務大臣が「設備等設置維持計画」に従って設置・維持することを認定した、性能規定にもとづく独自の設備をいいます。第1種が機械系統の消火設備、第2種が電気系統の警報・避難設備を担うのに対し、特種はこの特殊消防用設備等という1区分に専門特化します。日本消防設備安全センターの区分表でも、特種が点検できる設備は特殊消防用設備等とされています。点検できる設備の一覧は下の表にまとめています。
性能規定設備に対応する特殊区分としての位置づけ
消防設備点検資格者の区分は、機械系統の第1種、電気系統の第2種、特殊消防用設備等の特種の3つに分かれます。特種が扱う特殊消防用設備等は、新しい技術や個別の建物事情に合わせて性能規定で認められた設備で、設備ごとに設置維持計画が異なります。そのため特種の講習では、第1種・第2種が扱う個別設備の技術基準に加えて、特殊消防用設備等概論や設備等設置維持計画、必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等、さらに電子工学・電気通信に関する基礎的知識まで学びます。機械系統・電気系統の枠に収まらない先進的・複合的な設備を、計画にもとづいて点検する役割を担う、専門性の高い区分です。
受講資格(誰が講習を受けられるか)
特種は誰でも受けられるわけではなく、定められた受講資格のいずれかを満たす必要があります。日本消防設備安全センターの講習案内では、保有資格による枠と、実務経験・学歴による枠に分かれ、受講資格の枠組みは第1種・第2種と共通です。
- 資格で受ける場合:甲種または乙種の消防設備士、第1種・第2種電気工事士、1級・2級管工事施工管理技士、1級・2級建築士、電気主任技術者、技術士(機械・電気電子・化学・水道・衛生工学部門)などの保有者。免状等の写しを提出します。
- 実務経験で受ける場合:消防用設備等または特殊消防用設備等の工事・整備の実務経験が5年以上ある方。機械・電気・工業化学・土木・建築に関する指定学科を大学等で修めて卒業した後は1年以上、高校卒業後は2年以上の実務経験で受けられます。
電子工学・電気通信の基礎知識を扱う特種は、電気系の資格・実務との親和性が高い区分です。なお、点検業務の補助は実務経験に含まれない点に注意が必要です。
取得方法(3日間の講習と修了考査)
特種は試験で取る資格ではなく、3日間の講習を受けて最後の修了考査に合格すると免状が交付されます。講習では火災予防概論・消防法規・建築基準法規・点検制度に加えて、消防用設備等概論・特殊消防用設備等概論・設備等設置維持計画・必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等、そして電子工学と電気通信に関する基礎的知識を学びます。最終日には2時間の修了考査があり、消防法令関係8問・設備概論関係16問・基礎知識関係8問の計32問が出題されます。各分類で50%以上、かつ全体で70%以上の正解が合格基準です。修了考査はテキストの持込みが認められ、不合格でも修了考査を受けた日から1年以内に1回だけ再考査を受けられます。受講料は科目免除なしのA区分で34,384円、別途免状交付手数料2,430円です。
5年ごとの再講習と資格の維持
特種の免状は取って終わりではなく、5年ごとの再講習が義務づけられています。免状の有効期限は、交付を受けた日以後における最初の4月1日から5年以内です(平成12年消防庁告示第14号)。期限までに再講習を受けないと、消防法施行規則第31条の6第8項第6号の規定により資格を失います。再講習はおおむね5時間で、受講料は10,520円(受講料8,890円と免状交付手数料1,630円)です。海外滞在・災害・病気などやむを得ない事情がある場合は、有効期限の日から1年以内に限り受講期限の延長が認められます。性能規定にもとづく特殊消防用設備等は技術の進歩が速いため、最新の知識を保つ仕組みになっています。
特種が現場で担う仕事
消防用設備等は、一定規模以上の防火対象物では消防設備士または消防設備点検資格者でなければ点検できません。特種は、その点検の担い手として特殊消防用設備等の定期点検を行います。点検の対象になるのは、通常の設置基準ではなく性能規定で認められた独自の防火安全システムを導入した建物で、設備等設置維持計画に沿って点検します。資格者数は令和6年3月31日現在で800人と、第1種・第2種に比べて極めて少なく、3区分で最も希少な資格です。対象となる建物・設備が限られるぶん、特殊消防用設備等を導入した現場で点検を担える専門人材として、希少性の高い位置づけになります。工事や整備まで担いたい場合は試験で取得する消防設備士の甲種特類などが対応します。
関連リンク
よくある質問
特種で点検できる設備は?
総務大臣が設備等設置維持計画に従い認定した、性能規定にもとづく特殊消防用設備等を点検できます。第1種の消火設備、第2種の警報・避難設備とは異なる独自区分です。
特種の受講資格は?
消防設備士・電気工事士・管工事施工管理技士・建築士・電気主任技術者・技術士などの資格保有者、または消防用設備等の工事・整備の実務経験5年以上(指定学科卒は1〜2年)など、第1種・第2種と共通の受講資格のいずれかを満たす必要があります。
特種はどうやって取る?
試験ではなく講習で取得します。日本消防設備安全センターの3日間の講習を受け、最終日の修了考査(32問・各分類50%以上かつ全体70%以上)に合格すると、特種の免状が交付されます。受講料はA区分34,384円です。
特種の資格者数はどれくらい?
令和6年3月31日現在で800人です。第1種173,100人・第2種162,690人と比べて極めて少なく、3区分で最も希少な資格です。
特種に更新はある?
免状の交付後、最初の4月1日から5年以内ごとに再講習の受講が義務づけられています。期限までに受けないと資格を失うため、期限管理が必要です。再講習はおおむね5時間で受講料は10,520円です。
点検後の報告書・台帳更新まで、AIが段取り。
物件数、今の管理方法、提出後の作業量を聞いたうえで、どこまで自動化できるかを確認します。